下水道広報プラットホーム(GKP)とキッチン・バス工業会は、平成27年度より「GKP・KB広報連携ワーキンググループ」を組織し、下水道の入口から出口までを一体的に捉えた広報の実現をめざして交流を図っています。その一環として、平成29年10月20日、富山県黒部市の黒部浄化センターを訪れ、同浄化センターを中心に展開されている下水道バイオマスエネルギー利活用事業を視察しました。
同事業は、下水汚泥に食品残渣などを混ぜ合わせてバイオガスの生成効率を高め、そのバイオガスを主に汚泥乾燥とメタン発酵槽加温用の熱源として活用するもの。これにより、化石燃料に頼らず、汚泥を自立的に資源化・燃料化する仕組みとなっています。また、バイオガスの一部をバイオガス発電の燃料に使い、場内(バイオマス利活用施設)の消費電力の約50~80%を賄っている点も特徴のひとつです。
当日は、一連の施設を見学した後、黒部市が同プロジェクトに関連して進めている直投式ディスポーザのメリットや課題などを含め、意見交換を行いました。
【参考】黒部市のディスポーザの設置の推進と課題
黒部市における直投式ディスポーザの設置状況は、平成28年度で842基。今年度は新たに125基を設置しており、年度末には1000基程度となる見込みです。この場合、同市の平成29年9月末の世帯数が1万5479世帯ですから、設置率は6%強となります。
ディスポーザの課題は、第一に「価格」とのことでした。黒部市は設置者に対する補助制度(上限3万円。設置費用の1/2内を限度)を設けていますが、設置には10~15万程度を要するため、補助金3万円を差し引いても、個々にかかる負担が大きいからです。
市が以前、市民に対して行った調査では、ディスポーザの価格として「5~6万円なら設置したい」との回答が多かったそうです。
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